2016.04.07

「ヒノキの加工現場へ!後藤木材工場見学」


新オフィス4大方針のひとつ「国産ヒノキの活用」

リノベーションをするにあたり、床をヒノキのフローリングにしようと考え、

東海圏の木材産業をリードする後藤木材さんにご協力頂くことになりました。

お話を伺うまで、どんな木でもフローリングになると思っていましたが、

実は、ヒノキは木材の中では柔らかい材らしく、そのままでは床材に向かないそう。

コストだけでなくそういった問題もあり、国産の木材が使われないことが問題になっています。

ですが、後藤木材さんでは、そんな不向きな木材も地域にある資源を広く活用するために、

木を圧縮して、硬く、強度を高める「圧密」という技術を開発・実践しています。


そこで、まずは木材がどのような工程を経て、新しいオフィスのフローリングになるのかを知るべく、

後藤木材さんの工場を見学させて頂きました。

 

 

まずは、愛知県岩倉市にある、圧密の加工をしている工場にお邪魔します!

(圧縮率を変えたサンプル)

圧密をすると、こんなにも木が圧縮されて、硬く薄くなるんです!

後藤木材さんのオフィススペースの床は、杉とヒノキの圧密フローリングでした。

杉の方が色が濃く木目藻はっきり。ヒノキの方が白っぽい色をしています。

ちなみに、圧密をすると見た目の色も少し濃く変化するそう。

(左が杉、右がヒノキ)


打ち合わせ用のデスクも、表面が圧密でした。

表面を圧密にすることで、杉やヒノキといった柔らかい材でも筆記跡がつきにくい天板になるのだとか。

フローリングも同様、家具や椅子を引いたときや、土足で上を歩いても傷がつきにくい床材になります。


(フローリングの表面に圧密の材が使われています)


次に、岐阜県各務ケ原市に移動し、木材の流通の現場を見学。

(立派な木がこんなにたくさん!)

家やお店の施主さんが実際に木を見にきて、

このままのかたちを活かし、テーブルの天板に使うこともあるそう。

 


お次は、加工の現場。

(たくさんの木が工場の外に置かれていました)


まずは、この切り出してきた木の皮を剥ぎとります。

(木の皮の山!)

(この不必要とされる、皮からも何か作れるのではと考え中…)


そして、丸太を板や角材に製材・乾燥といった作業が行われます。

(工場の端に集められた、長さがばらばらの木材)

こちらは、製材の過程でひび割れたり、反ったりして使えなくなってしまった木材。

本来の長さよりは短くなりますが、使える部分だけ使うようにしているそう。

このような過程を経て、綺麗な木材になっていきます。


(綺麗に製材を終えた木たち)

お近くの別の木材加工の工場も一緒に見学させて頂き、

そちらでも国産ヒノキを活用するべく様々な方法が考えられていました。
 

(木をしっかりと継ぎ合わせ、短い材も活用する)

(ヒノキにさいの目状に切り込みをいれたフィルターが入っている天然の空気清浄機!)


こんなふうに、そもそも森で育った木がどうやって、自分たちの元にきているのか、

そして今回の「国産のヒノキの活用」に対して、

様々な技術やアイデアで取り組みが行われていることを知りました。