ローカルハッピネスNo.05

・人はどこに移住したいのか?

・移住ポテンシャルマップ

・移住希望地に求める条件

しあわせ地域ケーススタディ04...長野県佐久市

47都道府県別地域しあわせ風土スコア その5


人はしあわせを求めて移り住むのか?

人はどれだけ移り住むのか?

人は現在暮らしている地域から離れて、別の地域へ移り住みたいという気持ちがどの程度あるのでしょうか?調査対象者全体では25.9%と4人に1人移住の意向があるようです。7.2%の方が1-2年以内とかなり近い将来に移住する気持ちを持っています。男性よりは女性が、中高年よりも若者の移住意向が高い傾向です。地域別にみると東京圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)住民の約3割を占めるなど、都心暮らしの人がやや移住意向が、高い傾向が見られます。

人はどこに移住したいのか?

人はどこへ移り住みたいのでしょうか?調査対象者全体では、4分の1は東京圏への移住を希望しています。東京圏への移住意向は男性より女性が、中高年(35-64歳)より若者(20-34歳)が高い傾向です。若い女性が職を求めて東京に集まる現在の状況があらわれています。14.3%で関西圏が続きます。特筆すべきは3番目に沖縄が登場することです。やはり南国・沖縄への憧れは大きいようです。沖縄の意向は若者より中高年の数値が高いことも特徴的です。

移住ポテンシャルマップ

各都道府県がどの程度の移住者を集められるポテンシャルがあるかを視覚的にあらわしてみました。面積が大きい都道府県ほど、多くの移住者を集められるポテンシャルが高いことをあらわしています。東京と沖縄の巨大さが際立ちます。

※算出方法:日本人の20−64歳人口7413万人(2010年国勢調査)のうち、移住を希望している人2031万人(各都道府県別の移住希望率をかけあわせて算出)、その移住希望者が移住先として希望する地域で各都道府県への移住希望者数を算出し、その人口規模に応じて、各都道府県の大きさを変更しました。

移住ポテンシャルとしあわせ風土

都道府県別のしあわせ風土・風スコアと移住集客力の関係性をあらわした散布図が以下のとおりです。左下から右上への相関関係がみられます。風スコア、すなわち現在暮らしている住民がしあわせである地域ほど、他の地域からの移住者を集められるポテンシャルが高いということになります。左上の風スコアが低いものの集客力が高いエリ アには、神奈川・千葉・埼玉・大阪・愛知と大都市圏の自治体が並びます。幸福度以上に雇用などの経済面が集客力に寄与していると思われます。右下のしあわせ風土・風スコアが高いものの、移住集客力が低いゾーンに位置する都道府県は地域の魅力を情報発信することで集客力を高められる可能性がありそうです。

人はしあわせを求めて移り住むのか?

人はどんな地域に移住することを希望するのでしょうか?しあわせ風土スコアを算出する際に用いる10の項目ごとに、移住希望地に求める割合をあらわしものが以下のグラフです。最も多くの人が求める条件が「身の危険を感じず、安全に暮らせる地域性、風土」、「食べものや住まいには困らない地域性、風土」、「よそもの、若者、マイノリティなど多様な人を受け入れる地域性、風土」と続きます。安全・安心に暮らせ、受け入れられる地域を求めているようです。

移住希望地に求める条件

具体的な地域の環境、インフラ、生活条件面で求めるもののランキングが下の表です。公共交通インフラ、飲食・買物店舗、地価・家賃がトップ3です。住む、移動する、食べる、買う。こうした生活の基本条件を満たしていることがやはり重視されるようです。男女では大きな差がありません。トップ10のうち、9項目で共通です。異なるのは女性には防災が、男性には働き口が登場することです。年代間でも10項目中7項目が3年代共通です。20-34歳では働き口が3位に登場すること、50-64歳では水・空気と防災が登場することが特徴的です。やはりライフステージに応じて、移住先に求める条件も変わるようです。