認知症患者・家族の課題にデザインは何が可能か。
高齢社会に向かう日本において認知症患者は既に 305 万人に達しており、認知症患者のケア、QOL 対策は社会全体で取り組むべき重要な課題となっています。
しかし、患者が増える一方で、認知症に対する一般的な理解は十分に進んでおらず、認知症患者が自分らしく人生を楽しむことのできるサービスや仕組みが必要とされています。
厚生労働省も 2012 年 9 月に「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン)」を発表し、今後認知症に対する自治体や民間の取り組みが一層活性化されると考えられます。
このたび活動を開始する「認知症+DESIGN LABO 」は、issue+design がこれまで生活者の諸課題の解決に取り組んできた経験や、全国の認知症患者家族に向けて行った調査からの発見をもとに、九州大学大学院 芸術工学府および統合新領域学府清須美研究室が持つ人間の感性に関するアカデミックな知見、さらに認知症専門介護施設「あやの里」が持つ介護現場での経験を結集し、デザインの力を活用したワークショップやツール開発などを行ってまいります。